六大学史上初の女性投手対決

2001年春、5月28日の明治-東大戦で、 歴史的な出来事がありました。

明治の小林千紘投手と、東大の竹本恵投手が、共に先発し、

東京六大学野球史上初となる、女性投手同士の対決が実現したのです。

明治の小林千紘投手は、右腕の上手投げの本格派投手です。

小林は、1982年、栃木県に生まれ、 野球好きの父親の影響で、幼少の頃から、野球に親しみました。

その後、中学ではソフトボール部に所属しましたが、 野球への情熱は断ちがたく、女子硬式野球部のあった、鹿児島県の神村学園高校に進学します。

そこで、小林は最速130kmを記録するなど、活躍を見せ、女子野球界では注目を集める存在となりました。

小林が、「女松坂」という異名を取るようになったのも、この頃です。

その後、小林は明治大学に進学し、明治の野球部に入部しました。

東大の竹本恵投手は、左腕のアンダースローという変則投法の投手です。

竹本は、1981年に千葉県に生まれました。

小林と同様に、幼い頃から野球に親しんだ竹本は、 新潟県立新潟高校を経て、

東大に現役合格を果たしました。 そして、東大野球部に入部した竹本は、

左腕のアンダースローという事もあって、 ワンポイントリリーフとして、六大学野球の公式戦への登板も果たしています。

そして、2001年5月28日、遂にこの二人による対決が実現したのです。

この女性投手対決は、マスコミでも大きな話題となり、神宮球場には、多くの観客が詰めかけました。

1995年秋に、明治のジョディ・ハーラー投手が、女性投手としては史上初めて、 六大学野球の公式戦のマウンドに上りましたが、

女性投手同士の対決というのは、勿論、六大学野球の長い歴史でも初めての事。 それだけに、大いに注目を集めたわけです。

そして、この対決は、公式戦初登板だった小林が、3回を無失点に抑えたのに対し、

竹本は、1回1/3を自責点2という結果で、敗戦投手となりました。

試合は、10-0で明治の勝利に終わり、この歴史的な女性投手対決は、幕を閉じました。

小林の公式戦の登板は、この1試合に終わりましたが、

竹本は、通算4試合に登板し、0勝1敗、防御率9.00という記録を残しています。

小林と竹本の対決は、六大学野球の歴史に残る出来事として、いつまでも記憶されて行く事でしょう。

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