とても混雑する、春の早慶戦
早稲田と慶応が対戦する、
早慶戦は、東京六大学野球の中でも、特別な地位を占めています。
通常、東京六大学野球の試合は、
一日2カードが行われるのですが
(例えば、早稲田-明治、慶応-法政の2カードが、一日で開催されます)、
早慶戦のみは、東京六大学野球の公式戦の最終週に、
単独開催されています。
これは、早慶戦の、歴史と伝統に敬意を表している、という事も、勿論ありますが、
早慶戦は、大変人気があり、
他の東京六大学野球の試合と比べても、
観客動員が段違いに多いため、
単独開催でないと、混乱を来すから、
という事情も有るのではないかと、思われます。
他の東京六大学野球の公式戦では、
第一試合と第二試合の間に、応援席の観客の入れ替えが行われますが、
通常の六大学野球の何倍もの観客が押し寄せる早慶戦では、
それはまず不可能でしょう。
では、何故そんなに、早慶戦は人気が有るのでしょうか?
これまで、早慶戦は、数々の名勝負を繰り広げ、
歴史を作り上げて来たという、
歴史と伝統に裏打ちされた人気がある、
というのも、その理由の一つでしょうし、
早稲田と慶応という、日本を代表する、
私立の名門大学の対戦という事で、
特別なイベントとしての価値が有る、
というのも、理由の一つでしょう。
そして、ここで特に強調しておきたいのは、
春の早慶戦は、両校の新入生を歓迎する、
新歓イベントの意味合いが非常に強い、
という事実なのです。
毎年4月、期待に胸を膨らませた新入生達が、
学生生活をスタートさせますが、
早稲田や慶応のような大きな大学には、
沢山のサークルが有ります。
そして、新入生達は、自分に合ったサークルを見つけ、
サークル活動を開始しますが、
彼らが、新たな学生生活や、サークル活動に慣れた、ちょうどその頃、
5月末~6月初め頃に行われるのが、
春の早慶戦です。
春の早慶戦は、彼ら新入生を歓待するための、大きなイベント、
という側面があるため、学生が殺到します。
そして、チケット争奪戦が繰り広げられますが、
混乱を避けるために、早慶戦の応援席のチケットは、
サークル単位で人数分を申し込み、
抽選が行われる事になっています。
従って、春の早慶戦の応援席のチケットは、
競争率が高い、プレミアチケットになっているのです。
この事から見ても、春の早慶戦は、特別なお祭りである、という事がおわかり頂けるかと思います。
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